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海釣り

  • 執筆者の写真: S Mikaze
    S Mikaze
  • 2022年10月24日
  • 読了時間: 1分

更新日:2022年11月4日

ひとまわり大きく見える手の先に

果てしない愛にも似つかない野望が埋まっていた

汚い泥沼の中に手を入れて

わずかな幸せをまさぐっている


どこまでが真実かを知らないけれど

信じることを恥じて手を離すのが嫌で

目線を地面と睨めっこするのが嫌で

ただ遠くを見つめていた


揺るぎないものなんか此処にはない

立ちすくむ足の震えを嘆いていたら

きっと誰かが泣いてしまうから

向こう岸の私が呆れるだろうから

汚い泥沼の中に手を入れて

わずかな幸せをまさぐっている


ほら、何か釣れたよ








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