思いの外 夜の世界はすっきり
辺りの家々は点々と
大通りには街灯がぽつぽつ
隅々まで妖しい空気が行き渡り
月明かりに照らされた私の肌は
心踊らせ白く透き通る
五月蝿いものはすべて脱ぎ捨てた
丸裸のまま湯船から足を上げ
窓の向こうへ行きたいと願った記憶が
目の前を横切った
星空を逆さまにしたら
眩い街の夜景も星空のように
美しく儚いひとつになれるだろうか
上、下、
夜の真ん中にぽつりと私
光に挟まれて
そこに居場所があった
嬉しさが夜道を明るく照らし
もう少しこの優越感を味わえば
月は後ろからついてくる
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