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執筆者の写真S Mikaze

遭遇

織りなす色は繊細に紡がれ 瞳にその彩りを描いて残す

鮮明な配色は、森が得意な光の粒

言葉にできない色たちが 緑の枠を超えて集う

水面に映るは、絵筆を落として染み込んだ空想の世界

釣り人はそこに糸を垂らし、沈黙の中を彷徨う


心は水面のように揺れて

その鏡が私の息まで持ち去っていく

ただじっと待つのは、釣り人も私も似通っていて

浮かび上がってくるチャンスを伺っている

チャンスとは 視界の先にある少しの歪み

それが生じたならば 一目散に糸をひき、決して離すまいともがくだろう

それまではこの景色を存分に堪能していればいい

視界の外はこんなにも美しい

満足した頃には一体となり

自ずと視界は集中する

感覚は研ぎ澄まされる


そしてチャンスがやってくる




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