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竹林

  • 執筆者の写真: S Mikaze
    S Mikaze
  • 2022年6月7日
  • 読了時間: 1分

さらさらと

笹が揺れて静かな道に呼び込んだ

ゆっくりとしなって 爽やかな空気を先へと送らせる

間には日の光がちらちらと輝き

私の足が地をついて

見上げれば伸びた矛先が

天に向かう勢いでそびえ立っていた


枯れ落ちた笹の葉が空を舞う

桜の花びらに似た儚さが

目の前をつんざいて散り果てる

幻のように

文学少年の姿に思いを馳せて

あぐらをかいて机に突っ伏し 執筆したくなる時は

このような道をあてもなく彷徨う時ではないかと

勝手に想像する


平然と並ぶそれはちょっと怖いが

足がすくんでいては躓いてしまうから

先は見えずとも構わない


今日もきっと変わりない

竹林の一本道




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