島の先端には 揺れ動く地面に一心に根を張らせた奴がいる
ねじ曲がった回路を断たれまいと あらぬ方角を向いている
頭上から人間達を眺め
遠方に広がる地平線を横目に
決して後戻りはしないと踏ん張っている
私はそこに立ち向かえるか?
抗う時の傍観者に成り得るか?
あいつに負けないように
その向こうに浪漫を抱く
たとえ愚かな行為でも 大地に足を突き出して
道無き道を渡っていく
私にはそれしかない
地面に根を張らせることなど到底できない
なぜなら
足は軽く踏みしめるだけで
期待と高揚を胸に抱かせ
背後はとっくに過ぎ去るのだから
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